学級経営で失敗しないために――先生が「自由」を与えるとき、忘れてはいけないこと

お父さん・お母さんへ

子どもたちは、自由が好きです。
それは分かってはいますが、クラスや学年の状況を見て、自由を与えていいのか、それともルールで縛るのかを考えなくてはいけないと思います。

ルールがなければ、崩壊する危険がある

ルールを守れないのに自由を与え過ぎれば、だいたい学級崩壊や授業崩壊、いじめにつながったりすることが多くあります。

自由を支える行動とは

以下のような行動が自然にできる子が多いクラスは、自由を増やしても、きっと良い方向に進んでいきます。

  • ルールを守る
  • 友だちに優しくする
  • たくさんの思いやりを持つ
  • 自分勝手をしない
  • 言われなくてもきちんと掃除をする
  • 落ちているゴミを誰に言われなくても拾うことができる
  • 人が嫌がることでも率先してすることができる
  • 学校行事をみんなと協働して作り上げることができる

わずかな“ゆがみ”がクラスを揺らす

以下のような子が少しでもいると、自由を与えたことでクラスに大きな問題が起こることがあります。

  • ちょっと意地悪をする子
  • 自分の思い通りにクラスを動かそうとする子
  • 発言力が強い、勝手な子
  • 陰で悪口を言う子

すべてのケースではないにせよ、かなり高い確率で問題が起きてしまうのです。

自由は自分たちで勝ち取るもの

自由は与えられるものではなく、自分たちで勝ち取るものだと思っています。
日本という国も同じです。私たちがルールを守れなければ、ルールは増えていきます。

  • 車を運転するなら飲酒は禁止
  • 自転車に乗るときのながら運転には罰則
  • ポイ捨てには罰金

当たり前のことができなければ、規制は増えていく。
これは、子どもたちにも伝えたい大切な視点です。

学校は社会の縮図

学校のルールが厳しくて嫌だという子は、将来、社会のルールにも文句を言い続けてしまうのかもしれません。

自由を得るためにはルールを守ること

「黙ってルールに従え」と言っているわけではありません。
でも、ルールを守ることが、結果的に自分の自由を得ることにつながると気づいてほしいのです。

ルールを守らせるのも先生の仕事

あまり良い響きではないかもしれませんが、上手にルールを守らせることは、私たち教員の仕事の一つだと思っています。

自由を与えるなら、まずは伝えること

先生が子どもたちに自由を与えたいと思うなら、まずそのことを伝える必要があります。

どうやったら自由を得られるのか。
そのために何をすべきか。
子どもたち自身が考え、行動することで、きっと多くの自由を得ることができるはずです。

自由の前にルールを

先に自由を与えた後に問題が起き、あとからルールを作ろうとすると、必ず大きな反発を生みます。

だから、最初の段階で「ちょっと厳しいかも」と感じるくらいにルールを設定する方が良いと考えています。

伝え方の工夫が鍵

もちろん、伝え方はとても重要です。
反発を生まず、ある程度、子どもたちが納得する言い方ややり方で。
(この辺りはまた、別のブログで詳しく書きたいと思います)

ルールはやがて緩むもの

ルールを決めても、日々の学校生活の中で、ルールはだんだんと緩んでいきます。

自分の中の『これは許せない』と思った範囲を超えたときに『最初のルールは何だった?』と初心に返ることができます。

自由が多いと先生は“好かれる”

自由が多いクラスでは、子どもたちは「先生、優しい!」「先生、大好き!」と言います。
でも、私たちの仕事は子どもに“好かれること”ではありません。

好かれることと伝えることの違い

ただ、嫌われすぎれば、先生の熱い想いをどんなに情熱を込めて、話しても伝わりません。
私たち、教員は、子どもの先に生きています。

先生の熱い想いを伝えるために優しい。好き。と言われることが大事なのではありません。

子どもたちが、この激動の時代を生き抜くために必要なことが何なのかを伝えることも私たちの仕事の一つだと思います。

先生自身の「大切にしたいこと」は?

クラスで大切なことが何なのか。
それを先生自身が持っていないと、子どもたちには伝わりません。

ぜひ、先生ご自身も「自分が大切にしたいことは何か」を考えてみてください。

最後に

きっと、子どもたちと信頼関係を築きながら、素晴らしいクラス運営ができるようになるはずです。

一緒に、頑張っていきましょう。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!

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